投手で身体の開きが早い人にオススメトレーニング
こんばんわ!
今回は投手の悩みで多い、投球時の身体の開きに注目して書いていきます!!
野球をしている人、指導されている人で
『身体の開きが早い』と感じる投手を見たことがある方は多いと思います。
投球動作の中でも問題視されることも多く、怪我やパフォーマンスにも影響を及ぼす要因の1つでもあります!
身体の開きが早いけど、どうしたらいいのか?
また身体の開きが早いとはどういう状態のことを言うのか?について説明していきたいと思います!!
1.身体の開きが早いとはどういうこと?
一般的に言われる身体の開きが早いとは、
投球の動作で説明をすると、
『(右投手の場合)左脚が前に接地した際に、体幹もつられて前を向いてしまっている状態』
だと私は考えています!
写真でもあるように
上の写真では
足が接地した際に体幹が前に向いて傾いている状態
下の写真では
足が接地した際に体幹がまだ正面(カメラの方向)を向いている状態
であることが確認出来ます!
実際に自分がどういう状態なのか、動画や写真にしてみるとよくわかります!
2.身体の開きが及ぼす影響
身体が開いた状態で投球を行った場合、
どういった影響が生じてくるのか?
・下肢ー体幹ー上肢の連動性がうまく使えない
・肩、肘へのストレスが高くなる
・球速が出にくい
・コントロールがつきにくい
などパフォーマンスや怪我への影響が多く生じてきます!
3.身体の開きを予防するトレーニング
今回身体の開きを予防するためのトレーニングを3つ紹介します!
開きを予防するためには
・体幹の柔軟性があること
・下肢と体幹で分離した動きが出来ること
がポイントです!
では以下に写真で示していきます!
1.股関節・体幹ローテーション
股関節を写真のようなポジションにし、
体幹を横方向に回旋させます
2.脊柱エクササイズ
写真の状態から
両方の肩甲骨を水平に保持したまま
体幹を両方向に側屈します
3.サイドランジ
手を合わせた状態で
横方向にランジを行います
手は最初の位置から変えずにキープします
以上が身体の開きに対してのトレーニング方法です。
前後の動画や写真を比較しながら実践してみてください!!
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野球選手に生じる肩の機能のインバランスによるインピンジメント障害
こんばんわ!
野球選手の中で、肩のインピンジメント障害による痛みを訴える人は多いと思います!
なぜ、インピンジメントが生じるのか?
原因としては、肩の後下方組織の硬さや肩峰下の癒着などによるものなどさまざまです!
今回はその中でも肩の筋肉のインバランスによるインピンジメント障害について説明していきます!
まず、肩の筋肉のインバランスによるインピンジメント障害では、肩甲上腕関節の状態、肩甲胸郭関節の状態がポイントになってきます!!
それぞれの機能、必要な動きを解説します!
肩甲上腕関節について、、
ここでは上腕骨頭が一定した運動軸で運動を行なわなければいけません!
この骨頭が安定した運動を行うためには腱板の収縮能力が必要になります!
この腱板の中でポイントになるのは
・棘上筋
・棘下筋
・肩甲下筋
の3つです!
これらの機能低下が生じると骨頭の運動の軸がズレ、骨頭が過剰に上方に移動してしまい、インピンジメントが生じます!!
次に肩甲胸郭関節について、
ここで必要な筋肉は
・前鋸筋
・僧帽筋
です!!
中でも
肩を屈曲させるときの僧帽筋下部、外転させるときの僧帽筋中部が肩甲骨を固定させる働きを行うことが大切です!!
ここで機能低下が生じてしまうと、肩甲骨の安定性が低下し、運動時に肩甲骨が下方回旋してしまうことで、他の組織との接触が起こり、インピンジメントが発生します!!
最後にどちらに原因があるのかについてのチェック方法を説明します!!
以上、
肩のインピンジメント障害の原因(筋肉のインバランスについて)を説明してきました!!
インピンジメントによる肩の痛みがある人はどちらに原因があるのかを判断することがとても大切です!
不明点やご質問ありましたら、コメントや下記のSNSからご連絡ください!
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*参考文献
パフォーマンスを高めるためには目で見る力が大切!!
こんにちは。
今回は選手のパフォーマンスを高めるために必要な力について説明していきます!
ずばり、選手のパフォーマンスを上げるためには私たちトレーナーなどの選手を見る人の『目の力』だと感じています!!
以下にそう思う理由を説明していきます。
私たちトレーナーや指導者の方々は、選手のパフォーマンスを上げるためにさまざま方法を用いられていると思います。
最新の機器やトレーニング、意識・考え方の変化など日々試行錯誤しながら取り組まれていると思います。
私自身も選手により良いものを提供していくために日々取り組んでいます。
現在は、多くの情報があり、パフォーマンスを高めるための手段が非常に多くあ
ると思います。
その中で何を選択し、実行していくのかについては悩むことが多いはずです。
選手のパフォーマンスを上げるうえで注目するものとしては
・選手の動きの特徴、プレーの観察
・選手の身体機能のチェック
・競技、プレーに取り組むうえでの意識、考え方などのマインド
があると思います。
いろいろ注目することはありますが、まず私たちが行うことは選手の動作の観察だと思います。
ここで、大事なことは選手を見ることです!!
この時の選手を見る能力が不十分であった場合の影響として
・選手の問題点が把握できない
・行うべきトレーニングを検討できない
・行うべき身体機能検査が思い浮かばない
ということがあります。
このようになってしまうと選手やチームスタッフとパフォーマンスに向けた話が出来ず、コミュニケーションが取れないことや、選手との信頼関係にも影響してきます。
逆にここで、選手の分析を自分の目で行うことが出来れば、プレー後すぐに選手と話ができることや選手の調子に変化があった際に気づくことが出来ます。
以上のことからも選手を見る人の『目』の力が必要だとわかります。
また、
選手自身もプレー中に自分の動きがどうなっているのか気になることが多いと思います。
私も現場で活動中に選手より『今日の動きはどうでしたか?』、『どんなトレーニングやケアをするのが良いですか?』と聞かれることもすごく多いです。
その際に、『今日はこんな感じ』や『フォーム変えた?』、『こんな動きの特徴があるから練習後はこのケアをやると良い』といったような話もできます。
選手自身も変化には敏感で、しっかりと発言に耳を傾けてくれるため、信頼関係の構築にも良い影響があります。
パフォーマンスの話になったときも普段から分析していること、今日の状態の把握から、最適な方法を提案出来たり、観察から必要だと感じる身体機能の検査を行い、トレーニング方法を決定が出来たりします。
私たち選手をサポートする立場では、
選手が感じている変化のみならず
選手が自分ではわからない部分にも目で見て観察し、分析していくことが私達に求められることであると考えています。
能力の数値化もとても大事だと思いますが、それよりも目で見れる力は非常に大切にし、選手やスタッフの方からプレーを見てほしいというような発言がもらえることも信頼の一つの形だと思っています。
今後もより良いサポートが行えるようしっかり目で観察していきます!!
参考文献
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ボールの握り方と肘の内側の痛みの関係
皆さんご存知の通り
野球ではボールを投げることから試合が始まります。
ボールが投げられて、バッターが打って、守って、走ってという流れです。
そのためまずボールを投げるということが前提となります。
ボールを投げるというと、
まず投球フォームがどうなっているかについて注目することが多いと思います。
しかし、投球動作に入る前にしなければいけないことがあります!!
それが、
『ボールを持つ』
ということです!
投球というのは、
ボールを持って遠くor近くに飛ばすことであり、
ボールがきちんと持てること、
持った状態で動きをコントロール出来ることが大切です!!
さらに、このボールの握りが投球での怪我にも繋がってきます!!
その中でも握りの影響を受ける怪我として多いのが、
肘の内側障害です!
ボールがうまく握れていない、握り方にある特徴がある選手は肘の内側に痛みを訴えることがあります!!
怪我を誘発するボールの握り方の特徴は、、
『母指の腹側で握る』
『母指、人差し指側で強く持つ』
といったものがあります!
これらが及ぼす影響としては、
↓
手の橈側(母指、人差し指、中指)で強く握って動作が始まる
↓
肘の内側の怪我予防に必要な
尺側(小指、薬指側)の筋力がでない
↓
肘への外反方向のストレスが大きくなる
↓
内側障害に陥る
といった流れで投球障害が生じてきます!
じゃあどうすれば良いのか!!
怪我の少ない握りの特徴は、、
・薬指、小指側で持つようなイメージでつかむ
・母指の内側をボールに当たるようにもつ
といったものです!
肘の尺側の筋肉に力が出やすくなり、
肘の外反方向へのストレスが軽減します!
一見軽視されがちかもしれませんが、
今一度選手のボールの握りやボールを握る際の意識を確認してみてください!!
野球のウォーミングアップでのポイント!!
『ウォーミングアップでは競技の特徴を考えて決める』
ウォーミングアップの重要性は皆さんご存知であるかと思います。
競技前には必ず行い、試合や練習に入っていくと思います。
しかし、早く実践に入りたいあまり、ウォーミングアップが不足している人、実践でよく動けるように準備しておきたいけど何をやっておくべきなのかわからない人など、ウォーミングアップの中身に困っている方も多いかと思います。
今回、野球におけるウォーミングアップで、どういった事を入れるべきかといった内容で選手、指導者、保護者の方々に向けてポイントをお伝えしていきたいと思います。
野球ではどんな身体の要素が必要か?
ウォーミングアップの目的は?
ウォーミングアップにかける時間は?
どんな項目の流れで行うのか?
野球ではどんな身体の要素が必要か?
ウォーミングアップというものは競技の動きに合わせて、必要な動きをピックアップし項目を検討していかなればなりません。
そのためにもまず野球をするうえでどういった動きが必要になってくるのかについて説明します。
ずばり、野球で必要な能力は
・回旋動作
・瞬発的な力の発揮
です。
まず回旋動作について、
野球における投球や打撃では身体を回しながら動作を行います。
ここで十分身体が回転することで力を発揮することが出来ます。
投手では球速を出すとき、打撃では飛距離を出すときなど回転の力が必要になってくる場面が多いです。
次に瞬発的な力の発揮について
野球は一瞬でプレーが終わってしますスポーツです。
投球でボールを投げるとき打撃でボールを打つときなどでの動きは瞬間的なものです。
また、内野ゴロなど1プレーにかかる時間はおよそ4秒、長くても7秒程度だと言われています。
その短い時間の間に自分の持っているパフォーマンスを発揮しなければなりません。
そのためにも瞬発的に十分な力を発揮できる能力は必要不可欠になります。
ウォーミングアップの目的は?
目的は2つあります。
それは、、
・身体を思い通り動かせるよう準備すること
・身体感覚を要請すること
です。
2つの目的を達成するためにも普段から自分がどんなプレーや動きが出来るのかについて知っておかなければいけません。
この場面で使いたい動き、普通のプレーをするために必要だと思う動き、打つときや投げるときにこんな感覚でやっているからこの感覚をアップでも確認したいなど、自分・チームが必要な動きを理解し、それと同じような動きをアップで練習しておきます。
ウォーミングアップの時間は?
目安はだいたい 20分程度 です。
時間は気温、季節によっても変化することがありますが
そのおおよその時間は、
『暑い日(夏場)20分 寒い日(冬場)30分』
です。
短すぎると不十分になったり、長すぎるとアップで疲れて思うように身体が動かないということも起こります。
また、選手個々に能力や身体機能は違いますので、それぞれ個別に必要だと感じる動きはチームで行うアップ以外の時間に行うことをお勧めします。
また、アップが終わって試合まで30分以上時間があいてしまうと身体の動きやすさが減り、アップの効果が少なくなってしまいます。
試合までどのくらい時間があるのかなどもみながらアップの開始時間を調整してみてください!!
どんな種類の項目を入れるか?
・ジョグ
まずは身体の温度を上げる必要があります。
私自身行うことも多いですが、まずジョグで体温を挙げ身体が動きやすい状態にしておきます。
・静的ストレッチ
ゆっくり伸ばすようなストレッチです。
身体が温まったあとに行うことでしっかり柔軟性を出すことが出来ます。
・動的ストレッチ
身体を動かしながら行うストレッチです。
ゆっくり伸ばして柔軟性が出た関節や筋肉を競技でめいいっぱい使うために必要なアップになります。
以下に肩の動的ストレッチを用いたウォーミングアップの例を示します。
ぜひご参照ください(1分程度の動画です)。
🔸野球選手に必要な肩のウォーミングアップ
— 谷本貴裕/ 野球トレーナー (@takahiro14t) 2019年6月15日
・肩のウォーミングアップは何したらいいのか?
・どんな種類があるのか?
・場所をとらずに出来ることはあるか?
という方にオススメです! pic.twitter.com/NSyjBZVvtQ
・ファンクショナル、バランス
ファンクショナルとはスポーツに必要な動きを、より競技で使う姿勢や動作で行う柔軟性や安定性を養うメニューです。
野球では、スクワットやランジなどの動作を用いながら行っています。
また、バランスも必要な要素で、
野球において片脚で立てる能力は重要になります。
練習や確認をしておかないと悪くなってしまう能力のひとつです。
また、力がたくさんあっても動作を行うためのバランスがとれないとうまく能力を発揮することが出来ません。
・瞬発系、パワー
最後に瞬発系とパワーですが、
野球で力を発揮するための最終項目です。
ダッシュやサイドステップ、ジャンプなどをおこなってこれらの能力をアップで身に付けておきます。
今回は以上で終わりますが、それぞれの項目については記事が出来次第例を挙げていきたいと考えています。
オーバーヘッドスクワット評価 ~足部の異常運動と動作への影響~
足部の代償としては
『回内』 『回外』があります。
*回内する場合
→腓腹筋、長・短腓骨筋が緊張
前・後脛骨筋弱化
*回外する場合
→ヒラメ筋、大腿二頭筋、梨状筋が緊張
といった特徴があります。
野球のような立位での荷重位での動作において地面についているのは足部であり、足部の形状や機能が上肢への運動連鎖に影響することも多いと思います。
特に、小・中学生の多くは扁平足や外反母趾などの異常アライメント、足趾の運動困難などの機能異常をきたしている印象があります。
例として足部が回内した場合
・回内により膝がknee in方向に動く
↓
・股関節が上手く使えず並進運動で力が出ない(インステップ傾向になる選手も多い)
↓
・身体の開きが早くなる
↓
・両肩を結ぶラインかた肘が下がる
・下肢からの運動連鎖が上手く生じず上肢中心の運動になる
↓
・肩、肘への負担↑↑
といったような運動連鎖の破綻が生じます。
オーバーヘッドスクワットでの足部の異常動作やアライメントにも着目しアプローチしていく必要があります。
上腕骨外側上顆炎 どんな人がなりやすい? どんなストレスがかかっているのか?
上腕骨外側上顆炎は、一般の方かたスポーツ選手まで、幅広く発症する疾患です。
普段の現場ではよく、どうしてなったのか?何がいけなかったのか?どんなストレスがかかっているのか?と聞かれることがよくあります。
今回は、上腕骨外側上顆炎について
・発症してしまう危険因子
・こんなストレスがかかっていることが原因
ということを紹介していきたいと思います。
1.何が危険因子になるのか
2.どんなストレスがかかると起こるのか?
1.何が危険因子になるのか?
上腕骨外側上顆炎は日常的に行っている作業が関係していることが多いとも言われています。
現に治療に来られる方も何か特定の作業をそこそこの負荷で行っている方が多いです。
作業で関係している危険因子としては、
・1kg以上の道具を使って作業を行う方
・20kg以上のものを1日に10回以上持ち運ぶ方
・1日2時間以上の手作業がある方
など基本的に腕をよく使われている方に多いです。
作業以外の危険因子としては、
・喫煙をする方
・年齢が40歳以降の方
があげられます。
また、スポーツ選手においても発症していることも多く、比較的テニスをされている方に生じやすことからテニス肘とも言われています。
テニス動作の中での危険因子はバックハンドでのストロークであることが多く、その際に振り始めとインパクト後に短橈側手根伸筋の活動が高まり、それが何度も起こることで生じてきます。
バックハンド以外にもフォアハンドのインパクト後にも活動が高いことから、短橈側手根伸筋は手関節の安定とラケットの振動を抑えることに関与していることが考えられます。
2.どんなストレスがかかると起こるのか
①短橈側手根伸筋の収縮による牽引ストレス
先ほども説明したようにインパクト後に短橈側手根伸筋の活動が高まります。
特にバックハンドでのストロークにおいてインパクト後に手関節が掌屈位の位置まで動いてしまう人は短橈側手根伸筋が強く引っ張られ、牽引ストレスが大きくなります。
パフォーマンスの高い選手ではこの動きは比較的少なく(背屈位からインパクト時に掌屈方向に動くも掌屈位までは動かず、背屈の可動域内で終わる)、パフォーマンスの低い選手はこの動きが大きくなることがわかってきています(掌屈位の位置まで動いてしまう)。
②肘・前腕の繰り返しの運動による剪断ストレス
短橈側手根伸筋は、肘の屈曲・伸展、前腕の回内・回外運動の繰り返しにより、筋の走行が内外側に変化すること、腕橈骨筋や長橈側手根伸筋に圧迫されることで、短橈側手根伸筋の腱と骨間での負荷が増大し剪断力が発生してきます。
以上、上腕骨外側上顆炎についてでした。
自分自身に危険因子があるのかどうか、一度確認してみてください!!
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以下のnoteにおいてもブログには書いていない記事も載せてあります!
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オーバーヘッドスクワット検査 上肢の位置から野球の動作への影響を考える
今回は上肢の位置からの動作への影響を考えていきます。
まずどういった異常が出るか確認していきます!
*両上肢が前に下がっている+腰が反っている場合
→大胸筋が緊張し、僧帽筋下部が弱化
*片方の上肢が前に出ている場合
→出ている側の大胸筋が緊張し、同側の僧帽筋下部が弱化
*肘が曲がって見える場合
→広背筋が緊張し、僧帽筋下部が弱化
の3つの代償が生じることが多いです。
では、この代償が野球の動作にどう影響していくのか?例を出して説明していきます。
右投げ右打ちの選手の場合、多くは投球側の上肢が前に出て、両方の肘が曲がっていることがほとんどです。特に投球側の肘はより曲がってきます。
こういった特徴がみられる場合の動作の影響しては、
上肢は内旋傾向になり外旋可動域が減少する
↓
肩甲骨の前傾も強くなる
↓
頭部が前方に偏位してくる
↓
インピンジメント症候群、腱板損傷などの投球障害を引き起こす
以上のことから上肢の位置関係の評価もポイントになります。
ぜひ確認してみてください!!
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オーバーヘッドスクワット評価からわかること ~肩の位置からわかる動作への影響と障害のリスク~
今回はオーバーヘッドスクワット評価第2弾です!!!
前回は、頭部の位置から野球の動作への影響、障害のリスクを説明しました。
次は肩の位置からの動作への影響、障害のリスクについて説明していきます。
さっそくいきます!!
まず肩の異常な代償動作(片方の肩が挙がって見える)がみられた場合について解説していきます。
片側の肩が挙がって見える場合、挙がっている側の僧帽筋上部・肩甲挙筋の緊張が高く、前鋸筋・僧帽筋下部の弱化が生じています。
《肩が挙がってしまう理由》
*例:右が挙がっている場合
右の僧帽筋上部の緊張により上方回旋がしにくい状態になる
↓
しかし、バーをもって行う場合は強制的に肩甲骨が上方回旋し、それによりさらに僧帽筋上部の活動が高まる。(*僧帽筋上部は挙上位でより活動が高まる)。
↓
緊張した僧帽筋上部に頭部が引っ張られ右に偏位する
↓
そこから左の斜角筋が緊張し、左の上位肋骨の動きに制限をかける
↓
左の肩甲骨は右の肩甲骨と比較し上方回旋しにくい状態となるため、より反対側の肩が挙がり、その反対が下がっているように観察される
特に投手にオーバーヘッドスクワットを行わせた場合、投球側の僧帽筋上部が硬くなっていることが多いため、投球側が挙上し、非投球側が下制しているのが観察される。
《動作への影響》
僧帽筋上部が硬いことで
肩甲骨の上方回旋が上手く出にくくなる
↓
肩甲棘と上腕骨のラインが一直線にならない
↓
ボールリリースがゼロポジションにならない
↓
肘下がりの投球動作になる
↓
肩・肘の投球障害のリスクが上がる
以上が肩の位置からわかるオーバーヘッドスクワット評価の分析です。
皆さんのまわりにいる選手の動きはどうでしょうか?
一度オーバーヘッドスクワット評価をして確認してみてください!
障害は未然に防いでいきましょう!!
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野球選手に対するオーバーヘッドスクワット検査 ~動作中の頭の位置からわかること~
今回はオーバーヘッドスクワット検査からわかる身体各部位に応じた代償動作による投球動作への影響について説明していきます。
今日は動作中の頸部の代償と動作の関係についてです。
ではさっそく始めます。
《頸部の代償》
頸部の代償は頭部の位置関係でチェックしていきます。
[身体機能からわかる影響]
代償の中で特に多いものとしては、頭部が前に出ている動きです。頭部前方位・head forwardなどと呼ばれます。
日常生活から姿勢の悪い選手に多く見られるもので、最近では携帯の使用などによりこの姿勢が多くなってきています。
また、頭部が前に出る選手では、頭頸部以外にも姿勢への影響をきたし、上腕部の内旋が強くなったり、肩甲骨の間が広くなり円背傾向になってきます。
このような姿勢では胸鎖乳突筋や斜角筋の緊張が強く生じてきます。
特に野球においては、打撃や投球において頭部を体幹に合わせて回旋させていくことが多いです。そのため、ほとんどの選手で回旋とは反対側の胸鎖乳突筋が発達していることが多いというのも特徴の一つです。したがって、例えば右の胸鎖乳突筋が発達し緊張していた場合、頸部が少し左回旋位になり、右肩が下がったポジションになってしまいます。
このことから、頸部の可動域低下による頸部の捻挫や、右肩が下がることによる肩のインピンジメント、腱板損傷などの傷害を引き起こす可能性が出てきます。
投球においても(右投手で)右肩が下がった状態で行った場合、肩甲骨の上方回旋が出ず、肘下がりやコッキングでの肩の引っ掛かりが生じてきます。
[身体機能以外からも生じる代償]
この姿勢では身体機能以外の部分からも影響がでます。特に夏場、暑さや痛んだ食事などから胃腸が弱くなってくる選手も出てきます。そういった選手の場合、頭部を前に出し、お腹をかばうように前かがみの姿勢をとることが増えてきます。さらに、胃腸が弱くなることで、横隔膜も硬くなり呼吸時にうまく収縮が起こらず、呼吸補助筋の胸鎖乳突筋や斜角筋が作用し肩で息をするようになってきます。そうなるとさらに緊張の亢進、姿勢の悪化が引き起こされ動作障害が起こってきます。
以上のことからも普段、練習や試合後の頸部のケアや身体機能のトレーニング、暑さ対策や食事への配慮などを検討していく必要があります。
今回は動作中の頭部の位置から判断する野球の動作への影響です。
一度動作をチェックし自分が当てはまるのか確認してみてください。
次回は肩の位置から判断する動作への影響を説明します!!
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