半月板損傷 競技復帰に向けたリハビリでみておくべきポイント!!
半月板損傷をきたした選手に対してのリハビリでは、途中で再度疼痛が発生したりすることもあります。
そうなった場合、また治療経過を見直し、再度調整していくということや、最悪の場合再手術といったことにもなりかねません。
半月板損傷の場合は、復帰までのプロセスの中で確認しなければならないポイントがあります。
再受傷予防のためにも何を確認し、改善していくのかについて説明していきます。
《競技復帰へのマネジメントと不良肢位の観察ポイント》
・膝関節の状態を的確に把握する
腫脹や疼痛の有無や疼痛の発生条件、疼痛再現動作の確認
・縫合術後の力学的な特性を理解する
損傷のタイプと縫合方法によりその力学的特性は異なるため、しっかり情報収集をしていく必要がある。水平断裂や縦断裂の場合は、cirumferential fiber(半月板円周の繊維)が残存しており、運動時の半月板の移動や変形に対しても強度は保たれやすく、比較的機能的回復は得られやすい。一方横断裂では、この繊維の連続性が断たれているため、変形による許容能力は低下していることが考えられる。特にその術後において運動は関節応力が集中する過度の屈曲・下肢の回旋を避けて進める必要がある。前節部の縦断裂はサッカーや空手のキックや伸展位の着地など、過伸展による損傷が多い。リハビリにおいては組織強度が回復するまでの期間はこの肢位を避けるべきである。
・半月板の圧縮応力が集中しない動作の習得
膝関節伸展位の着地を避ける
股関節での衝撃吸収を行う(後方重心や膝関節の伸展モーメントの増大を避けるため)
・半月板への剪断応力の増大を防ぐ
損傷の原因としても多いknee inの動作を修正していく
・膝関節の回旋の制御
膝関節の回旋の増大は、半月板の移動量を大きくし組織的な伸張力を発生させる可能性がある。そのため回旋トルクの増大は縫合部へのストレスにもなる。回旋のコントロールには片脚立位時の水平面での姿勢制御能力の獲得と股関節の可動性が重要となる。特に股関節の内旋制限がある場合は、代償的に骨盤の外方傾斜や体幹の代償を伴いやすくなる。
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