Tanimoto Takahiroのトレーナーnote

私自身の野球現場での活動(治療、トレーニング、コンディショニング)についてや、トレーナー活動を続けるために大事だと思ったこと、嬉しかったことや苦労したことなど普段の気づきをブログにしています!

投球障害の選手に対して問診で聞いておくべきこと!!

 

 

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 投球障害に限ったことではありませんが、問診はその人の状態を把握するうえでの最初のステップです。

 問診により人物像をつかむとともに、どういう経緯で障害に至ったのかといったストーリーを作っていきます。

 ではさっそく進めていきます。

 

 

 

 

問診で大事な事

 痛みが生じたストーリーを考えていく必要があります

 具体的には個人的要因(アライメント、柔軟性、筋力、協調性)、環境要因(チーム事情、練習・試合の頻度が多い、トレーニングシーズンなど)、練習・トレーニング要因(オーバーユース、スキル、ポジションなど)を聴取し、個々の障害に至った背景を私たちは知る必要があります。身体的要因に目が行きがちではありますが、選手を取り巻く環境も障害予防のためには必須の項目になると考えています。

 

 また、それぞれの要因で対処法が大きく変わってきますので、まず原因となった要因を特定するためにこれらのことを聞いておく必要があります。

 

問診で聞く内容

 具体的に何を聞けば良いのか?

 聞きたいことはいっぱいあるけど何が必要な内容なの?

 その後の評価につなげるために聞いておくべきことは?

 など、問診に関しての疑問は皆さんも持たれているかと思います。

 私自身も問診の項目で何を聞くべきか最初はわからず、評価の途中途中でいろいろ聞きながらやっていました。実際にここからわかることもあるので評価中も会話が必要かと思います。

 しかし、なるべく最初に予測し、原因を推測するためにも問診で最低限聞いておきたいことはあります。

 以下に詳細を記します

 

〚問診の必須項目〛

・ポジション

・野球歴

・痛みの部位

・痛みが出る時期(安静時、投球時、練習後、投げ始めなど)

・痛みのでるタイミング(コッキング期、MER、リリース、フォロースルー)

・痛みが出る距離

・痛みが出る球種、プレー

・痛みの種類(ズキズキ、突っ張る、詰まる、緩い感じ)

・いつ頃から痛みがあるか(急性なのか慢性なのか)

・きっかけはあるか(エピソード)

・投球動作は自分のイメージ通りか

・投球に関して第3者(指導者、保護者、チームメイトなど)からの意見は?または現在動作の指導は受けているか?

・練習内容は?

・1日や1週間での投球数は?

・練習や試合の日程は?

・投球の中で意識していることは?

・今でケガをしたことがあるか(既往歴)

 

多いですが、これらの内容は選手の状態を把握するうえで必要な内容です。

 

問診からわかること

一通り聴取したら、まずこの段階でストーリーを予測します。

 例)投手で2日前からMERで痛みが出始めた。ズキズキする感じ。

   →急性の痛みが出ている

   →圧痛所見や炎症所見はどうか?

   →運動時痛、安静時痛はどうか?

   →ノースロー期間を設けるのが良いか?

  といったような推測が出来ます。

 

 これが出来ていることで、その後の評価項目を一部変更したり、追加したりすることができます。これによって評価項目のみでなく、選手や指導者、保護者に対しての説明、指導もより詳しく行うこともできます。

 

 以上が投球障害に対しての問診内容です。

 スムーズな評価、選手とのコミュニケーションを進めるにあたってぜひ実践してみてください!!

 

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